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たぶん思ったことあんまりまちがってない

ジャズ アルバム紹介やライブの感想など 

自由は目的か

もう一昨日ですが。

 

2013年2月8日(金)鈴木勲・スガダイロー・志人@ベルベットサン

1st、2nd共に、前半は鈴木・スガデュオ、後半は3人でのセッションという構成。

鈴木・スガデュオは、スタンダードのテーマも一部聞こえたのですが、即興と作曲の境目が分からない感じでしたね。ヴィオラ・ダ・ガンバをモデルに特注したという小さ目のベースでキラーフレーズを連発するオマさん。重くなく、かと言って軽くもない、バッキバキの音。めちゃくちゃかっこいい。ダイローさんのピアノはパワープレイが凄まじいのはもちろんのこと、いわゆる「引き出し」がとても多いと感じました。フレーズだけでなくリズムにおいても多彩。2人のやり取りは「これぞジャズの醍醐味」といえるような場面が満載でたまらなかった。

3人のセッションでは、のっけから志人さんの超高速ラップが炸裂。完全即興というよりは、いわばストックフレージングだと思うのですが(「禁断の惑星」「タマキハル」と言った曲のフレーズも登場)、それにしても恐ろしい速度で繰り出される言葉の数々には圧倒されます。 とにかく「スピード感」が3人共通して半端なかったですね。単純なテンポの速さだけでなく、反応速度なども含めて体感される「スピード」が速い速い。

 

3人のセッションを聴いていて思ってしまったのは、ラップというフォームがビートに対して完全に自由になれないという点で「フリージャズ」的にはキツいのではないかということです。極めて異色であり、類稀な才能を持つ志人というMCであっても。ラップに対応するために結果としてオマさんのベースの自由度は下がらざるを得なかったところがあったように思います。

ただ、何でもかんでも「自由」であれば良いというものでもない気もしています。ラップという”枠”に対して、あるいはその"枠"の内部で、志人さんは「自由」でした。ライミングもストーリーテリングも自在にしつつ自分の表現を行っていたと思います。フリージャズにしても、「自由」が自己目的化し、「自由でなければならない」という観念に拘泥してしまうと、その時点でそれは「自由」ではないのではないでしょうか。

 

なんだか禅問答みたいになってきましたが(笑)、単純にアホほどかっこよかったです。オマさんは終演後に前の方に座っていたお客さん一人ひとりと握手してまわっており、最前列に座っていた私も握手してもらいました。かっこよすぎる80歳。

客層が相当若かったのも興味深かったですね。おそらく20~30代が中心で、私が普段行くピットインやアケタのライブではありえない年齢層だと感じました。そんなことも含めて、色んな意味で貴重な体験をした一夜でした。

 

<関連動画>


志人・スガダイロー/ニルヴァーナ-涅槃寂静- MV

アンコールはこの曲でした。

 


TABOO1 feat.志人 「禁断の惑星」 Produced by DJ KENSEI

志人さんのラップではこの曲のフレーズも登場。

 


OMA SOUND (鈴木勲)