たぶん思ったことあんまりまちがってない

ジャズ アルバム紹介やライブの感想など 

年末年始の収穫消化シリーズ①

年末年始の各種セールでCDを買い込んだものの、忙しくてあまり聴けておらず、良かったものをブログで記事にしていくことで消化していこうと思います。何枚取り上げるか分かりませんが、今日はとりあえず2つ。

 

 

Imitation of life

Imitation of life

 

石橋英子(Vo, Pf, Rhodes, Vib, Marimba, Fl, Gt)、ジム・オルーク(Gt etc.)、須藤俊明(B etc.)、山本達久(Dr etc.)、波多野敦子(Vn etc.) ゲスト:吉野章子(Hr)、坂田明(Cl, As)、高岡大祐(Tuba)、トンチ(Steel Drum)

 

去年観たライブで一番印象に残っていたのが、石橋英子・山本達久・ジム・オルークの各氏による「カフカ鼾」のライブでした(あれはたしか高岡大祐さんの企画だったんだと思いますが、高岡さんも参加してました)。上手く言えませんが脳内麻薬のようなものがドバドバ出る音楽。

これは石橋英子さんの旧譜で、ゲストに高岡大祐さんや坂田明さんが参加しているのに惹かれて購入。カフカ鼾とはまた違いますが、これまた素晴らしい。変拍子や大胆なテンポチェンジを織り交ぜつつも、自然でポップです。アルバムの最後に収められた表題曲が特に秀逸。

 

 


石橋英子 / Eiko Ishibashi "imitation of life" (Official ...

この曲での坂田さんのアルトは、先日取り上げたドルフィーのような異次元感のあるものというより、全体のサウンドに完全に溶け込んでいるように感じます。これはジムさんのミックスの妙なのかな?山本達久さんのドラムもすんばらしいです。

 

 

  

Black Hole

Black Hole

 

Peter Broetzmann(Cl, Tarogato, As, Ts)、Marino Pliakis(B)、Michael Wertmueller(Dr) 

 

こちらは超ハードでシンプル。ブロッツマンのトリオの2枚組みです。1枚は2008年のスタジオ録音で、もう1枚は2005年のライブ。

アホみたいに強力なエレベとドラム(特にドラム!かつてアート・ブレイキーのドラムは「ナイアガラ瀑布」と呼ばれたそうですが、ナイアガラの滝が大嵐の中で超増水しているかのような過激さ)の上でブロッツマンがギャーギャー吠えたり、唸ったり、叫んだり、ちょっとだけ哀愁やブルージーな感じを漂わせたりしています。それだけと言えば「だけ」なのですが、分かっていてもカッコイイし、予定調和に思えても時にミラクルが起こるのが即興演奏の、音楽の素晴らしさだと思うのです。

 

 

 
Full Blast - Black Hole.wmv - YouTube

 

 
Brötzmann Full Blast Trio Norrköping Sweden 2011 03 ...

理屈抜きにカッチョイイ。ブロッツマンは3月に来日するらしく、森山威男さん、佐藤允彦さんとのHeavy Weightsや、八木美知依さん、坂田明さん、本田珠也さんなどと演るみたいです。3月頭は東京にいないので厳しいのですが、這ってでも観に行きたいと思ってます。