たぶん思ったことあんまりまちがってない

ジャズ アルバム紹介やライブの感想など 

田中啓文『真鍮のむし』を読む

続刊希望。

 

テナーサックス奏者・永見緋太郎を主人公とするミステリ小説シリーズの第3巻を読みました。 めちゃくちゃ面白い。めちゃくちゃ面白い。めちゃくちゃ面白い。…と思わず3回書いてしまうほど面白いです。

全編にわたって散りばめられたジャズネタの数々には思わずニヤけてしまいますし(「マウントフジ」の件や「テレパシーレーベル」には吹き出しました)、ディスクガイドが付いてる推理小説なんて初めて読みました。しかも紹介されている1枚目が何と千住宗臣&山本達久デュオ。すごいチョイスです。

そういった小ネタや言葉遊びだけでなく、人情噺の要素もあるし、ジュゼッピ・ローガン(とヘンリー・グライムス)のエピソードを小説に仕立てあげる著者の手腕には唸りました。軽妙な話運びにグイグイ惹きこまれ、にやにやしながらあっという間に読み終えてしまいました。いやー、最高です。

読み終えた翌日にシリーズ前作の『辛い飴』も買っちゃいました。残念ながらこの永見緋太郎シリーズは本作で一旦終了とのことですが、いつの日か復活することを強く強く願っています。

 

 

 

 ≪関連動画など≫


Giuseppi Logan is no longer homeless, playing ...

「事実は小説よりも奇なり」を地で行くジュゼッピ・ローガン。それを小説にしてしまう著者はすごいです。

 

Live at the Kerava Jazz...

Live at the Kerava Jazz...

 

 本作のディスク紹介を読んで購入しましたが、こーれはめっちゃくちゃカッコイイですね。テナーで参加のデヴィッド・マレイが絶好調。