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ジャズ アルバム紹介やライブの感想など 

DUB@新宿ピットイン

約2年振り。

 

2014年3月26日・DUB@新宿ピットイン

梅津和時(As, Ss, Cl, Bcl, Fl etc.)、片山広明(Ts)、早川岳晴(B, Ss)、菊池隆(Dr, Tp)

 

梅津和時さんのバンド、DUBを観てきました。DUBは80年代に活躍したバンドで、1987年にドラムの菊池さんがカレー屋を開業するために解散しましたが、その後も時折ライブをやっているようです。前回は約2年前、新宿ピットインでの年越しライブ(2011→2012)で、その時も私は客席にいました(完全に余談ですが、あの日は南博さんがインフルエンザでダウンし、トラで渋谷毅さんが演奏。渋谷毅菊地成孔水谷浩章芳垣安洋という珍しいカルテットで「ブルー・イン・グリーン」などを聴くことができました)。

今日のライブでも、「ツーリスト・フロム・ジャパン」、「ポップ・アップ」、「オフ・ザ・ドア」など、80年代のDUBのレパートリーをたっぷり演奏。どの曲も、とてもカッコイイです。ちょっとした歌や踊りも交えつつ、たくさんの楽器をコロコロ持ち替える梅津さんの演奏(アート・アンサンブル・オブ・シカゴを彷彿とさせます)はやっぱり楽しい。特にアルトの音色はいつもながら惚れ惚れしてしまうし、リズム感が抜群にイイので、フリーでばりばりやっていてもすごく気持ち良いんですよね。懸念していた片山さんの演奏もちゃんとしてたので安心しました(近年は何度も病気で倒れられていますし、酷い時はベロベロに酔っててまともに演奏しないなんてこともあるので・・・)。

 

この日いちばん嬉しかったのが、第1部の2曲目で私の大好きな「1970」をやったことでした。ジャズの世界で「1970」と言えば、もちろん(?)アルバート・アイラーが亡くなった年であり、この曲もアイラーへのオマージュであると思われます(ちなみに、1970年にはジミヘンが亡くなり、三島由紀夫が自決し、ビートルズが解散しています。大阪万博も1970年ですね)。イントロで片山さんが「スピリッツ・リジョイス」のフレーズを吹いた瞬間からもうグっときてしまいました。最高。

 


"1970" 〜 D・U・B / "ACROSS THE BORDER LINE ...

この動画は篠田昌巳さんのメモリアル・コンサートでの演奏のようです。

 

ライブ最後のMCで、梅津さんが1~2年に1回くらいはDUBをやりたいとおっしゃってたので、また来年あたり観られるかも。梅津さんのライブ自体かなり久し振りでしたが、大満足でありました。

 

 

≪関連作品≫

Eihgt Eyes And Eight Ears

Eihgt Eyes And Eight Ears

 

今日の演奏の多くはこのアルバムからの選曲。廃盤になってしまっているのが残念です。

 

 

キャトル

キャトル

 

帰りの電車の中でこれを聴いていました。片山広明・板橋文夫・井野信義・芳垣安洋という夢のようなメンツによる、中央線ジャズ史に残る大傑作。必携・必聴です。 選曲も含め、「片山広明ここにあり」という作品。

そういえば、だいぶ前に東京スリムのライブに行った時に、「そろそろCD出します」的なアナウンスをしてたのはどうなったんだろう・・・。