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たぶん思ったことあんまりまちがってない

ジャズ アルバム紹介やライブの感想など 

ICPオーケストラの来日公演に行く

ライブ ICP Orchestra

ジャズ・ストレート・アヘッド。

 

 

2014年9月2日(火)蘭×日セッション@江古田バディ

ICPオーケストラ

不破大輔(B), スガダイロー(P), 芳垣安洋(Ds), 北陽一郎(Tp), 立花秀輝(As), 吉田隆一(Bs), 太田惠資(Vl), 山田あずさ(Vib), 加藤一平(G), 辰巳小五郎(Tp)

 

ICPの来日公演、2回観に行くことができました。1回目は江古田のバディで渋さ知らズっぽい日本勢(加藤一平さん以外は渋さの新旧メンバー?)とのセッション。日本勢のみでの演奏をしばしやった後、蘭日ごちゃまぜ入れ替わりセッション、最後にICP単独の演奏という流れでした。

初めて生で観たハン・ベニンクは流石の迫力。ハン×ダイロー、ハン×芳垣の絡みが見られて嬉しかったのですが、時間が短かったのがちょっと残念かな。

日本勢では、メアリー・オリヴァーとデュオで絶妙な掛け合いを見せた立花秀輝さんが特に印象に残りました。こういうセッションで立花さんを見る機会はあまり多くないのですが、やはり素晴らしい。もっと呼ばれてしかるべきだと思います。「日蘭友好百万年!!」と叫んでブギャーッと吼えまくっていた吉田隆一さんも、いつもながら強烈でしたし、人数が多い時の立ち回り方は流石の一言。

ICPのメンバーでは、アップ・バールスのテナーに度胆を抜かれました。これまでヴァンダーマークとの共演盤くらいしか聴いたことがなく、比較的地味な印象を持っていたのですが、評価が完全にひっくり返りました。こちらも時間が短かったのが本当に惜しいのですが、切れ味鋭い強烈な音にはヤられました(ところが、吉田さんとの掛け合いが酔客の身勝手な「イェーイ!!」で中断されるということがあり、心底腹が立ちました。あのオッサン終始うるさくて、ああいうのはスタッフが止めるべきだと常々思っているのですが…)。

ICPのみでの演奏は、ミシャの曲を中心に、トリスタン・ホンシンガーの踊りながらの指揮があったり、歌があったり、バラエティに富んでいて面白かったです。セシル・テイラーに捧げたというミシャの曲は、ちょっとハービー・ニコルス風。アンコールはエリントンでした。

 


ICP Orchestra - Mooche Mix - YouTube

アンコールでこの曲が始まったときには、思わず歓声を上げてしまいました。

 

 

2014年9月4日(木)ICPオーケストラ@六本木スーパーデラックス

アップ・バールス(Cl,Ts), トービアス・デーリウス(Cl,Ts), マイケル・ムーア(Cl,As), ウォルター・ウィアボス(Tb), トーマス・ヘベラー(Tp), メアリー・オリバー(Vn, Va), トリスタン・ホンシンガー(Vc), エルンスト・フレールム(B), ハン・ベニンク(Ds)

 

ゲストなしの演奏も観ておきたいと思い、2日目はスパデラへ。シャレオツな椅子の座り心地の悪さには毎度辟易とするし、開演前・休憩中の客席の暗さもどうにかならんのかといつも思うのですが(暗すぎて読書できない)、それを除けば本当に良環境。

そんな愚痴はさておき、肝心の演奏はこちらも素晴らしかったです。やはりミシャの曲を中心にやりつつ、ハービー・ニコルスの「2300 Skidoo」、エリントンの「Solitude」も。ホンシンガーのダンス指揮、ベニンクの床叩きソロもあり。

1曲を除いて、セットリストが江古田と被っていなかったというのがすごい。両日とも演奏したその1曲というのが、なんとカウント・ベイシー「Moten Swing」。どうやら今月発売の新譜に収録されているようです。

 


Jazz Cafe Alto Groningen "Lavoro Moten Swing ...

ICPの演奏動画は見つけられなかったのですが、トロンボーンのウォルター・ウィアボスの動画が。ICPのは歌付きの陽気なアレンジで、かなり楽しかったです。

 

 

2日間観に行って思ったのが、ICPがある種王道のジャズだということ。デューク・エリントンセロニアス・モンク、ハービー・ニコルス、セシル・テイラーといった流れの中にしっかり立っていると感じました(余談ですが、いま人気のあるジェイソン・モランやヴィジェイ・アイヤーといったピアニストも、アンドリュー・ヒルを経由してこの流れにあると思います)。

ICPの演奏は、ミシャの曲にしても、カバーにしても、諧謔と共にちょっとした毒や狂気が混じっているのが魅力だと思うのですが、ジャズの王道ど真ん中であるエリントンやモンクからして相当にヘンですよね。そういうものを、ただコピーするのではなく、強烈な個性を持った猛者たちが「自分たちの音楽」としてやっている。これって圧倒的に正しいジャズだと思うのです。

ミシャが来られなかったのは非常に残念でしたが、いいライブでした。今度はアップ・バールスの少人数でのガチセッションが観たいのですが、日本では厳しいかなあ…。

 

 

≪関連作品≫

Two Programs:Plays Nichol

Two Programs:Plays Nichol

 

ICPのニコルス・モンク集。 

 

2300 Skiddoo

2300 Skiddoo

  • アーティスト: Steve Lacy, Misha Mengelberg, Regeneration, Roswell Rudd Han Bennink with Kent Carter
  • 出版社/メーカー: Soul Note
  • 発売日: 1982/12/31
  • メディア: MP3 ダウンロード
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タイトルが間違ってますが、こんなものも。 Amazonではmp3ダウンロードのみかな?中古屋などで比較的容易に入手できると思います。