2014年ベスト
気が付くと2014年も残りあとわずか。今年も新譜は順位を付けられるほど聴いていないのですが(特に10月にレコードプレーヤーを導入してからは、レコードの旧譜ばっかり買っています)、心に残ったものを順不同で5作ほど挙げておこうかと思います。
泉邦宏new trio
泉邦宏(As), 高岡大祐(Tuba), 池澤龍作(Dr)
今年はなんといってもコレ。個人的なツボに思いっきり入りました。チューバ入りの小編成ってすごく好きなんですよね。フリージャズ的な快感を味わえるだけでなく、泉邦宏という演奏家の懐の深さが垣間見える場面も。
DKV Trio / Sound In Motion In Sound
Hamid Drake(Dr), Kent Kessler(B), Ken Vandermark(Reeds)
年末にボックスセットを乱発するという暴挙に出たヴァンダーマークですが、私が買った2枚はどちらも素晴らしかったです。リフでグイグイ昇り詰めるスタイルはもはやお決まりと言って良いのかもしれませんが、それでもくっそカッコイイのだから仕方ない。Spaceways Inc.でカバーしているところなどを見ると(P-)Funkの影響もあるのかなとか妄想していますが、楽器の奏法や楽理的なことにはまったく疎いので…。誰か分析・解説してください(笑)。
ARASHI
坂田明(As, Cl, Vo etc.), Johan Berthling(B), Paal Nilssen-Love(Dr)
坂田さんの近作の中でも特に気に入った1枚。圧倒的なエネルギー、パワーに血湧き肉踊ります。「音戸の舟歌」が最高。
dj sniff、ダウトミュージックを斬る。
アイディア一発勝負の作品かと思いきや、さにあらず。もちろんアイディアの面白さもあるのですが、シンプルに出ている音がカッコイイと感じるのです。六本木スパデラでのレコ発ライブでの演奏も素晴らしかった。
Matana Roberts / Coin Coin Chapter Two: Mississippi Moonchile
Coin Coin Chapter Two: Mississippi Moonc
- アーティスト: Matana Roberts
- 出版社/メーカー: Constellation
- 発売日: 2013/09/30
- メディア: CD
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Matana Roberts(As, Vo), Shoko Nagai(P, Vo), Jason Palmer(Tp, Vo)、Jeremiah Abiah(Operatic Tenor), Thomson Kneeland(B, Vo), Tomas Fujiwara(Dr, Vo)
発売は2013年なのですが、今年入手してどっぷりハマりました。回数的には間違いなくこれが一番多く聴いた作品ですね。Matana Robertsという人は、インプロヴァイザーとしてよりも、トータルのプロデュース能力のようなものに秀でた人なのかなと思います。テノール歌手の参加や合間に差し込まれる朗読が非常に高い効果を上げていて、実に素晴らしい。最後の「In the Garden」合唱は本当にグッときます。
Matana Roberts' Coin Coin Chapter Two ...
他には、cleanfeedの諸作、マーク・リボーのトリオのライブ盤、小埜涼子・林栄一デュオ、スガダイロー・山下洋輔デュオなどが印象に残っています。ライブレコーディングに立ち会ったAASの15周年記念盤も思い入れが強いです。
アラン・ウィルキンソン、ペーター・ブロッツマン、ICPオーケストラ、KV&PNLデュオなど、今年は海外ミュージシャンの来日公演も良いものをたくさん見ることができました。やはりヴァンダーマークが素晴らしかったのですが、他にはトリスタン・ホンジンガーの演奏・指揮・ダンスに心底感動しました。足を踏み鳴らしながらチェロを弾き、歌い、踊る姿の楽しいこと!あの境地に達することができる人はそういないでしょう。
さてさて、そろそろ家を出てピットインの年越しライブに行かねば。本年も拙ブログを読んでいただいた皆様、ありがとうございました。来年も細々と続けていこうかなと思っていますので、暇な時にでもお付き合いいただければ幸いです。
Eric Dolphy 1963 - God Bless The Child - YouTube
2015年も祝福がありますように。