たぶん思ったことあんまりまちがってない

ジャズ アルバム紹介やライブの感想など 

2016年3月21日 林栄一&加藤崇之@入谷なってるハウス

もう3日経ってますし、「最高だった」の一言で終わらせても良いのですが、一応簡単に記録を残しておきたくて。

 

 

2016年3月21日(月)林栄一&加藤崇之@入谷なってるハウス

林栄一(As)、加藤崇之(Gt, etc.)

 

 

なってるハウス、行ってきました。いわゆる「中央線ジャズ」界隈で長らく活躍しているお2人、林栄一さんは「ナーダム」、加藤崇之さんは「皇帝」の作曲者としても知られていますし、作曲作品や歌ものをやることも多い方々ですが、この日はガチンコのインプロでした。1stセットは2本、2ndセットは3本(2ndの1本目は、パリで十数年活動しているというアルトサックス奏者の女性が飛び入り参加)、存分に堪能しました。

 

林さんに関してはもはや言うことはありません。林ファンの私は、林栄一のあの音」を聴くだけでうれしくなってしまいます。この日ものっけから循環呼吸やマルチフォニックスといった特殊奏法も織り交ぜつつバシバシとキメまくっていて。2ndセットの2本目、加藤さんに煽られてアツくブロウしたところなんか脳汁出まくりました。林さんのアルトは独特の哀愁感も大きな魅力だと思っているのですが、この日は熱さ溢れるプレイも聴けて大興奮でした。

 


インプロネコ集会vol.21 林栄一+広瀬淳二+斉藤良一+伊藤啓太+井谷享志

ちょうど良い参考動画がないので、適当な林さんのインプロ動画を貼っておきます。

 

 

加藤さんも、何とも正体がつかめないというか、彼岸と此岸を行き来するような演奏で素晴らしかった。エフェクターを巧みにコントロールし、ぐねぐねとしたクソカッコイイフレーズや弦を平手で叩きつけて出した音を引き延ばしたり、ループさせたり。大小様々な金属(缶や灰皿、バケツっぽいもの等、20個くらい)をドラムスティックや金属製の棒で乱打したり。ちょっとAEOCを彷彿とさせるようなところもあって、愉しくも密度の濃い演奏でした。

 

なってるハウスでのソロ。来月地底レコードからガットギターソロのアルバムが出るそうですが、2~3年前にフルデザインから出た『七つの扉』もすごい作品でした。

 

 

古くから共演しているであろう2人、デュオで観るのは初めてでした。ライブ冒頭のMCで、林「このデュオ、初めてだっけ?」、加藤「いや、2~3回やってる」とのことでしたが、ぜひぜひまたやって欲しいです。事前の期待通り、2人の相性はバッチリでしたし、それでいて慣れ合いには陥らない、キレッキレの即興演奏でした。また次回、楽しみにしています。