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2019.8.1 渋さ知らズオーケストラ「真夏の夜の夢」@新宿ピットイン

1日経った今でも、あれは夢だったのではないかと。

 

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渋さ知らズオーケストラ

峰 厚介(Ts)、林 栄一(As)、森山威男(Ds)、立花秀輝(As)、川口義之(As)、鬼頭 哲(Bs)、北陽一郎(Tp)、渋谷 毅(Or,P)、山口コーイチ(P,Or)、石渡明廣(G)、磯部 潤(Ds)、不破大輔(B)、ペロ、さやか、すがこ(ダンサー)、ゲスト:池間由布子(Vo, Gt)

 

1stは、山口コーイチさんの激烈にかっこいいピアノから始まって1時間弱の「行方知れズ」。いつものピットインでの渋さ知らズと比べるとだいぶ少ないメンバーながら、森山磯部ツインドラムが最初っから飛ばしまくり。後半耳が少し痛くなるくらいの直球パワー系フリージャズでした。立花秀輝さんのソロに続いて、峰厚介さんが座ったままゆったりとソロへ。さらに林栄一さん、渋谷毅さん、石渡明廣さんとソロを回していきます。渋オケのメンツが渋さ知らズでソロを回しているという何だかよく分からない状況。「これは夢か何かなのか?」などと思っているうちに、森山磯部ドラムバトル、林立花循環呼吸デュオ、片山広明さんの十八番「Lady's Blues」などなどが続いていき、気づいたら1st終了。不破大輔さんから「池間由布子さんが登場する予定でしたが、暑すぎるのでちょっと休憩します」とアナウンスがあり、20分ほど休憩へ。

2ndは池間由布子さん中心の小編成でスタート。池間さん、圧倒的でした。峰厚介渋谷毅、森山威男という70代のジャズレジェンドたちに囲まれながら、完全に場を支配していました。1曲目は「血を混ぜましょう」と不穏に歌う「外人ハウス」。

 

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続いて、石渡さんが加わって「バンジージャンプ」。池間さんが「〇〇さんのバンジージャンプ」とメンバーの名前を入れて歌いながらソロを回していくという趣向でしたが、初っ端「渋谷さんのバンジージャンプ」から、渋谷さんが全然弾かずに終わるという展開が面白かった。あの日の渋谷さん、ほかの曲でも徹底して「あんまり弾かない」というスタンスを貫いていて超かっこよかったです。その後、テニスコーツの「光輪」、「せんべい」をやったところで他のメンバーが登場。全員で「知られない季節」や「ラジオのように」(!)などやって、池間さん退場。最後は「ナーダム」からの「本多工務店のテーマ」で〆。

いやー面白かった!渋谷さんのピアノで「光輪」が聴けるなんて思っていなかったし、森山さんがブラシで池間さんの歌伴してるって冷静に考えると意味分かんないし。不破さんがMCで「これでまた池間組の組員が増えたと思います」と言ってましたが、あのメンツ(+ベース不破さん)でレコーディングしてほしいと思うくらい良かった。「こういう夢みたいな瞬間に出会えるのが楽しくてジャズとか即興とか聴いてるんだよな俺は」と再確認した夜でした。