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たぶん思ったことあんまりまちがってない

ジャズ アルバム紹介やライブの感想など 

即興と作曲 メロディの力

Paal Nilssen-Love

ニールセン・ラブ参加の2枚を聴きました。

 

Townorchestrahouse

Townorchestrahouse

Paal Nilssen-Love(Ds,Perc), Evan Parker(Ts), Sten Sandell(Pf), Ingebrigt Haker Flaten(B)

私はフリージャズ食わず嫌い(聴かず嫌い?)の時期が結構長くあったのですが、その原因を作った1人がエヴァン・パーカーです。兄に借りて聴いたのですが、何が面白いのかさっぱり分からず。たぶん完全即興ものだったし、「フリージャズ」と位置づけるのが正しいかどうかも分かりませんが、ジャズのジャの字も知らなかった高校生の私には、「フリージャズ=難解」という印象が植え付けられたわけです。

時は流れてジャズにハマり、フリージャズを愛好するようになり、完全即興にも抵抗感がなくなってきたので、久々にそういうものも聴いてみようと思ってこのニールセン・ラブのリーダー作を買ってみたわけです。・・・が、これは自分の好みには合わないかも。今聴くとパーカーのサックスはとんでもなくすごい、すごすぎるんですが、全体のサウンドがぐちゃぐちゃしすぎていて聴くのに疲れてしまいます。ピアノもドラムも随所にカッコイイ瞬間がたくさんあるのですが、いまいちノリきれず。決してつまらないわけではないのですが、積極的に「聴きたい!」という気持ちにはなれないので、今後も聴く機会は少なそう。いずれ何かに開眼してハマってしまう可能性もありますが。

 

Garage

Garage

Mats Gustafsson(Bs,Ts), Paal Nilssen-Love(Ds, Perc, Sampler), Ingebrigt Haker Flaten(B)

もう1枚がこれ。Amazonの価格が高かったのでずっとスルーしてきたのですが、高田馬場のdiskunionでそれなりの値段(1200円)だったので迷いつつも購入。こっちは文句なしに大好物!コンセプト的にジャズというよりはロック寄りなところがありますが、そんなことはどうでも良くなりますね。ぶっといベース、爆撃のようでありながらカラフルなドラム、咆哮・絶叫するバリサク、めちゃくちゃカッコイイ。

 

2つ聴いてみて思うのは、即興と作曲のバランスが取れているものの方が好みだということ。カオスな状態も好きではあるのですが、ずっと聴き続けるのは辛いのです。混沌の中に秩序が生まれてきたり、秩序がだんだん崩壊して混沌に至ったり、そういうものは面白いと思うのですが・・・。また、私個人の生理的な感覚として、メロディに感動する部分が大いにあります。完全即興でも面白いと感じるものがあるわけですが、そういうものはある種「メロディアス」なインプロになっていたりします。

メロディやリズム、秩序から真に「自由」であるということは、それらを破壊することだけではないはずです。枠に収まることに対しても、枠から外れることに対しても自由なのが、ポストフリー以降のジャズの自由さなのではないでしょうか。林栄一さんが「何でも良いんだよ」と言うのを何度か聞いたことがあります。ピットインの渋オケの楽屋から、トラで来ていた纐纈雅代さんに渋谷さんが「ソロは好きなときに好きなようにやればいいの」と言っていたのを漏れ聞いたこともありました。そういう「自由」が、私は大好きです。

 
そんなことを思っていたら、こんな動画を発見。
スガダイロー「メインストリームジャズがあまりにも弱っちいので、フリージャズがただ単に破壊すれば良いという時代はとうに終わった」「自分で積み木を積んで、自分で壊す。これをやらないと向かう対象がない」。この話、めちゃくちゃ面白いです。