たぶん思ったことあんまりまちがってない

ジャズ アルバム紹介やライブの感想など 

2019.8.1 渋さ知らズオーケストラ「真夏の夜の夢」@新宿ピットイン

1日経った今でも、あれは夢だったのではないかと。

 

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渋さ知らズオーケストラ

峰 厚介(Ts)、林 栄一(As)、森山威男(Ds)、立花秀輝(As)、川口義之(As)、鬼頭 哲(Bs)、北陽一郎(Tp)、渋谷 毅(Or,P)、山口コーイチ(P,Or)、石渡明廣(G)、磯部 潤(Ds)、不破大輔(B)、ペロ、さやか、すがこ(ダンサー)、ゲスト:池間由布子(Vo, Gt)

 

1stは、山口コーイチさんの激烈にかっこいいピアノから始まって1時間弱の「行方知れズ」。いつものピットインでの渋さ知らズと比べるとだいぶ少ないメンバーながら、森山磯部ツインドラムが最初っから飛ばしまくり。後半耳が少し痛くなるくらいの直球パワー系フリージャズでした。立花秀輝さんのソロに続いて、峰厚介さんが座ったままゆったりとソロへ。さらに林栄一さん、渋谷毅さん、石渡明廣さんとソロを回していきます。渋オケのメンツが渋さ知らズでソロを回しているという何だかよく分からない状況。「これは夢か何かなのか?」などと思っているうちに、森山磯部ドラムバトル、林立花循環呼吸デュオ、片山広明さんの十八番「Lady's Blues」などなどが続いていき、気づいたら1st終了。不破大輔さんから「池間由布子さんが登場する予定でしたが、暑すぎるのでちょっと休憩します」とアナウンスがあり、20分ほど休憩へ。

2ndは池間由布子さん中心の小編成でスタート。池間さん、圧倒的でした。峰厚介渋谷毅、森山威男という70代のジャズレジェンドたちに囲まれながら、完全に場を支配していました。1曲目は「血を混ぜましょう」と不穏に歌う「外人ハウス」。

 

vimeo.com

 

続いて、石渡さんが加わって「バンジージャンプ」。池間さんが「〇〇さんのバンジージャンプ」とメンバーの名前を入れて歌いながらソロを回していくという趣向でしたが、初っ端「渋谷さんのバンジージャンプ」から、渋谷さんが全然弾かずに終わるという展開が面白かった。あの日の渋谷さん、ほかの曲でも徹底して「あんまり弾かない」というスタンスを貫いていて超かっこよかったです。その後、テニスコーツの「光輪」、「せんべい」をやったところで他のメンバーが登場。全員で「知られない季節」や「ラジオのように」(!)などやって、池間さん退場。最後は「ナーダム」からの「本多工務店のテーマ」で〆。

いやー面白かった!渋谷さんのピアノで「光輪」が聴けるなんて思っていなかったし、森山さんがブラシで池間さんの歌伴してるって冷静に考えると意味分かんないし。不破さんがMCで「これでまた池間組の組員が増えたと思います」と言ってましたが、あのメンツ(+ベース不破さん)でレコーディングしてほしいと思うくらい良かった。「こういう夢みたいな瞬間に出会えるのが楽しくてジャズとか即興とか聴いてるんだよな俺は」と再確認した夜でした。

2018年間ベスト

2018年初の更新が年間ベストになってしまいました…。今年も順位は付けず、愛聴したものを並べておきたいと思います。海外新譜5枚、国内新譜6枚、発掘・復刻盤4枚で計15枚。タイトルをクリックするとbandcampやレーベルのサイトに飛ぶので、興味のある方はぜひ。

 

 

<海外新譜>

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Jeremiah Cymerman – Decay of the Angel

剛田武さんらにお誘いいただいて、2018年10月からウェブマガジンJazz Tokyoに寄稿を始めました。そのJazz Tokyoでのレビュー1本目に選んだのがこのアルバム。ジェレマイア・サイマーマン、もっと日本でも紹介されるべき人だと思います。電子音楽界隈の方のレビューも読んでみたいので、誰か書いてください。よろすずさんとか(…と思ってたらUntitled Medleyによろすずさんのレビューが掲載されました。嬉しい)。

 

 

 

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Peter Evans – The Veil

ついに来日してくれました、ピーター・エヴァンス。興奮のあまり4回も聴きに行ってしまった。「とにかく速くてマッチョ」という印象はこれまで音源で聴いてきた通りでしたが、マイクの使い方が巧みというのは、生で観てよりハッキリ分かったことでした。このThe Veilでもマイクのコントロールで何やらすごい音を出しています。ジョー・ヘンダーソンInner Urgeを取り上げているのには思わずニヤリとしてしまった。

 

 

 

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Okkyung Lee – Dahl​-​Tah​-​Ghi

こちらも強烈極まりないソロ演奏。オスロの美術館で行ったライブの録音とのことですが、響きの良い空間なのか、微弱な音も反響&増幅して凄まじいことになっています。チェロ1本の即興演奏でここまでのことができるのか、と素直に感動。近い時期にリリースされたCheol-Kkot-Sae [Steel Flower Bird]も面白かったですが、個人的にはこちらの方がインパクト大でした。

 

 

 

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Subtle Degrees – A Dance That Empties

これは本当によく聴きました。超気持ちいい。Jazz Tokyoの「このディスク2018(海外編)」に選んだ1枚。

 

 

 

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Marker – Roadwork 1 / Roadwork 2 / Homework 1 (3CD Box Set)

我らがケン・ヴァンダーマークの最近のプロジェクトの1つ、Markerの3枚組。ヴァンダーマークのリードに、ドラム、ギター×2、キーボード/ヴァイオリンを加えた5人編成。もう50代半ばに差しかかったヴァンダーマークですが、いまだにシカゴの若手と新しいバンドを組んで精力的に活動しているというのは、ファンとしてはとても嬉しいことで。この盤のサウンドそのものに目新しさはなく、「いつもの」という感じではあるものの、いつも通り超カッコイイので無問題。最近、国内外のジャズメディアでシカゴのミュージシャンが取り上げられることが増えてきた気がしますが(ジェフ・パーカー、マカヤ・マクレイヴン、ジェイミー・ブランチetc.)、ヴァンダーマークやマーズ・ウィリアムスもまだまだ健在です。

 

 

 

<国内新譜>

 

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鳴らした場合 – ふつえぬ

Jazz Tokyo #249にレビューを寄稿。入稿後にライブを観に行ったんですが、ライブと音源は印象が少し違って、どちらも面白かったです。1月に九州ツアーをやるらしいので、お近くの方はぜひ。

 

 

 

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堅いトリオ – 堅 KEN

Jazz Tokyo #248にレビューを寄稿。このレビューを書くにあたって家にある片山広明さんの音源を一通り聴き返したんですが、どれも素晴らしかった。Quatreなんて何度聴いても感動してしまいます。片山さんの新作がもう聴けないというのは本当に哀しい。

 

 

 

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板橋文夫オーケストラ – FUMIO 69 Rock & Ballade

現在の編成での板橋文夫オーケストラの新譜、ここ数年ずっと待ってました。田村夏樹さんや小山彰太さんが在籍していた頃から板橋オケは大好きだったけれど、いまのメンツもかなりの個性派揃いで面白いと思います。この盤の出来も期待以上で、特に纐纈雅代さんの「冬のワルツ」が素晴らしかった。片山さんと板橋さんのデュオで「Lady’s Blues」を録音してくれたのも最高。

 

 

 

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 石田幹雄時景

こちらも長らく待望していた、石田幹雄さんのソロ。Jazz Tokyoの「このディスク2018(国内編)」に選びました。

 

 

 

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廣木光一 渋谷毅Águas De Maio 五月の雨

ギタリストの廣木光一さんと、宇宙一好きなピアニスト渋谷毅さんのデュオ。1998年のSo Quietから20年の時を経て、2枚目のアルバムをリリースしてくれました。名曲Beyond The Flamesで渋谷さんのピアノに廣木さんのギターが重なる瞬間(2分過ぎ)、あまりにも美しい。John Lewis Pianoでのバリー・ガルブレイスに通じるような絶妙な入り方で、何度聴いても痺れます。

 

 

 

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牛尾憲輔girls, dance, staircase

映画『リズと青い鳥』のサウンドトラック。劇場で5回観て、パンフレットも設定資料集も買って、ブルーレイディスクも買ってしまった。映画本編が音楽劇としてこれ以上ないくらいに完成されていて、映像と一緒に聴いてこそ真価を発揮する音楽だとは思うんですが、サントラ単体でも繰り返し聴きました。作業用BGMとして垂れ流すことも多く、単純に聴いた回数だけならばこれが1番かもしれない。あやうくJazz Tokyoの「このディスク2018(国内編)」に選びかけましたが、「どう考えてもこれ“ジャズ”ではないな」と思い直して自制。Jazz Tokyoは“Jazz and Far Beyond”を掲げているので、Far Beyond枠で書いても良かったかもしれないけれど。

 

 

 

<発掘・復刻盤>

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Roscoe Mitchell, Matthew Shipp – Accelerated Projection

2005年にイタリアで行われたロスコー・ミッチェルとマシュー・シップのライブ録音。「発掘盤」ではないかもしれませんが、録音から10年以上経っているので一応この枠に入れておきました。ロスコーはやはり唯一無二の存在感がありますね。何を考えているのか分からない。そのロスコーと対峙するマシュー・シップも強い。とても強い。

 

 

 

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姜泰煥 – Live at Café Amores

「あぐらをかいて循環呼吸で吹き続ける人」こと姜泰煥の95年のライブ録音。韓国人の20年以上前の日本でのライブの音源がリトアニアのレーベルからリリースされる、という何だかよく分からない状況ですが、内容は素晴らしいです。ちなみに、このCDに収録されている演奏の映像がYouTubeにアップされています。

 


Kang Tae Hwan /姜泰煥(カン・テーファン)solo 1 '95

 

 

 

 

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David S. Ware Trio – The Balance (Vision Festival XV +)

デヴィッド・S・ウェアが亡くなってからもう6年経つわけですが、こうしてリリースを続けてくれているAUM Fidelityには感謝しかないです。足を向けて寝られない。本作は2010年のライブということで、ウェアが大病から復帰した後、亡くなる2年ほど前の時期の録音。1曲目のウェアの無伴奏ソロからの吹き伸ばしがあまりにも生々しく、切実で、初めて聴いたときは思わず涙ぐんでしまいました。

 

 

 

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Eric DolphyMusical Prophet

私がジャズ沼にずぶずぶとハマりこんでしまう原因を作った張本人、エリック・ドルフィーの発掘盤。未発表音源も入っていますが、Conversations、Iron Man、Other Aspectsに収録されている音源(の別テイク)が中心。5000円近くするし、上記3枚はどれも持っているのだから買わなくても良いかなと思っていたはずなのに、結局抗えずに買ってしまいました…。ハン・ベニンクらのインタビューなどを収録したブックレットは非常に充実しているし、音も良くなっているので、結果的には買って良かったなと。 

 

 

 

本業の忙しさを言い訳にブログを更新しないでいるうちに、気が付いたらもう年末。完全に放置してしまっていました。今後このブログをどう使っていくかは決めていないんですが、とりあえず爆破はせずに残しておこうと思います。Jazz Tokyoに書けないことなどあれば、何か書こうかなと。

開店休業状態の当ブログを訪れてくださった方々、Twitterやライブ会場でお会いした方々、素晴らしい音楽を聴かせてくれたミュージシャンの方々、ありがとうございました。来年もみなさんに祝福がありますように。

 

 


片山広明 Hiroaki Katayama Quartet - Hallelujah

 

 

 

2017年間ベスト

毎年恒例、年間ベストをまとめておきます。今回は特に印象に残ったものを順不同で10枚チョイス。アルバムタイトルをクリックするとbandcampや通販ページ等に飛ぶようにしてありますので、気になった方はぜひ。

 

 

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Roscoe MitchellBells For The South Side

2017年はジャズを聴き始めてから何回目かの「ロスコー・ミッチェル熱」にやられた年でした。Black Saint & Soul Noteのロスコー・ミッチェル箱も買ってしまったし、ツイッターで「1日1枚ロスコー・ミッチェルを聴いて短く感想を書く」といったこともやりました。そのきっかけとなったのがこのECM盤。ロスコーの4つのトリオが一堂に会し、みんなでベルを鳴らすという狂った企画。今年改めてロスコーの作品を大量に聴き返して気づいたのですが、この人数十年にわたってベルを鳴らし続けてますね。謎です。本作は2枚組で、それぞれのトリオによる演奏と全員での演奏を聴くことができます。ECM録音による美しいベルの音に心洗われたり、ロスコーの呪術的ソプラノに「やっぱどうかしてるなこの人」と思っているうちに、最後の曲で突然ふつうのジャズが始まって面食らったり。1940年生まれ、77歳のロスコー・ミッチェル。まだまだ健在です。

 

 

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DKV TrioLatitude 41.88

シカゴのマルチリード奏者、ケン・ヴァンダーマークのトリオ最新作。20年以上活動しているこのトリオ、初期にはフリージャズ名曲カバーなんかもやっていましたが、最近は即興中心。クソかっこいいリフでグイグイ盛り上げていく手法にもはや新しさは感じないのだけれど、どうしたって血は滾ってしまいます。反復。グルーヴ。個の表出。こういうのが自分の好きな"ジャズ"なんだよなあとしみじみ。

 

 

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泉邦宏近未来原始人イズミンゴス

「全身音楽家」泉邦宏のソロ。藤井郷子オケへの参加、足でドラムを叩きながら数本のサックスを同時に吹くソロ演奏、ギター弾き語りの歌モノ、塩ビ管製の尺八でのインプロなどなど、多彩な活動を展開している泉さん。自主レーベルからのリリースも精力的に行なっていますが、この盤は特にごった煮的に色々なものがぶち込まれていて、泉ワールドが爆発しています。チープな電子音、「しゅわしゅわ」「みんみん」といった謎ボイスや唇を震わせる音、口琴、生活音コラージュ…。オーネット・コールマンのプライムタイムを思わせるトラックも。これがイロモノ・飛び道具的な面白さだけではなく、カッコイイんですよ。サックス2本吹きと足ドラムで切々と演奏される「レクイエム」なんて感動的ですらあります。

 

 

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Little BlueSummer Lonely

山下洋輔トリオ編成」=ピアノ、アルトサックス、ドラムのフリージャズ2枚組。1枚目はキアズマやモンク、クルト・ワイル、オリジナルなどのコンポジションもの。「大名行進曲」なんて珍しい曲もやってます。Mr. Lonley Blueこと松本崇史さんのイかれたアルトがドープ。ラウンドミッドナイトとかマジで何考えてるのか分からない演奏していて、すごくすごいです(語彙力)。いつもながらスガダイローさんのスタンダード解釈もぶっ飛んでいて面白い。2枚目は爆裂するパワー系インプロ/フリー。ピアノの超高速打鍵とアツく爽やかに疾走するドラムがとても気持ち良い。1枚目も2枚目も素晴らしく、2枚組にして大正解だと思います。

 

 

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Ton-Klami – Prophecy of Nue

奇しくもこれも山下トリオに近い編成。アルトサックス姜泰煥、ピアノ佐藤允彦、パーカッション高田みどりの1995年ライブ録音がリトアニアのNo Business Recordsからリイシューされました。循環する倍音たっぷりの姜さんのアルトを聴いているだけでも素晴らしいのですが、ピアノ、パーカッションと三者でどんどん展開/変化していく音に耳を傾けていると、グイグイ引き込まれてしまいます。意識が持っていかれる。Jazz Tokyoのレビュー(by齊藤聡さん)で「ときに、トリックスターのように暴れてみせる」と書かれている高田みどりさんの存在が良いアクセントになっていると思います。

 

 

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トリオ深海ノ窓 目ヲ閉ジテ 見ル映画

ソロアルバムLotusを年間ベストに選んだこともある吉田野乃子さんのトリオ。アルトサックス、ピアノ、フレットレスベースという編成。ジョン・ゾーンネッド・ローゼンバーグの薫陶を受けており、個人的にはハードコア/アヴァンギャルドなプレイの印象が強い吉田さん。これまでのLotusやペットボトル人間の諸作からもジャズ業界用語で言うところの"歌心"を随所に感じてきましたが、この盤では見事に歌い上げる吉田さんのアルトを堪能できます。そして、美しいメロディを奏でつつも、時折フリーキーにぶちかます場面があって、そのブチ切れる瞬間が本当にたまらない。しびれます。このトリオは惜しくも2017年末で活動休止してしまいましたが、いつか復活してくれることを願っています。

自主制作盤なので注文は吉田野乃子さん本人(野乃屋レコーズ)へ。上記アルバムタイトルをクリックするとメールソフトが起動します。

 

 

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今井和雄 – the seasons ill

今井和雄轟音ギターソロのライブ録音。詳しくは過去記事参照。こういった音楽がきちんと録音され、フィジカルでリリースされることの意義は非常に大きいと思います。もちろん資料的価値に留まらず、圧倒的な演奏を聴くことができるので、未聴の方はぜひ。

 

 

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Minchanbaby – たぶん絶対
今年1番聴いた回数が多いのはこれかもしれない。だいたい死にたい感じの漂うリリックに粗悪ビーツのトラックも相俟って、明るく楽しい音楽ではありません。しかし、言葉のチョイスやビートへのハメ方も混みでライミングがめちゃくちゃ気持ち良いんですよ。「財布は要らねぇ、Wi-Fiだけ探して たどり着くsagacity」なんて思わず口ずさみたくなってしまう。それに、Minchanbabyは中毒性のあるフックを作ることにかけては右に出る者のいない天才だと思います。「蛇田ニョロ(ニョロ)、蛇田ニョロ(ニョロ)」とか、「肉喰え肉、肉喰え肉」とか延々と頭の中でループして困りました。

 

 

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TIm Bern's SnakeoilIncidentals

ティム・バーンのバンド、Snakeoilの5作目。夏に発売されていたのを年末になってようやく聴き、1発でぶっ飛ばされました。ティム・バーンといえばグネグネとした変態的なラインのアルトが特徴的ですが、本作ではピアノやギター、ドラムなど他のメンバーがそれと並行して動いたり、微妙なズレによってダイナミクスを生み出したりすることで、非常に洗練された、かつ迫力のあるグループ表現が完成していると思います。中でもチェス・スミスのドラムは聞き物。

 

 

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鈴木昭男 / John Butcher – Immediate Landscapes

創作楽器などを駆使する鈴木昭男(本作ではpebbles, glass plate, sponge, pocket bottle, voice ANALAPOS, brass plate, cardboard box, wood screws, bamboo stick, metal plate, noise whistle, swizzle sticksとクレジット)と、サックスのジョン・ブッチャーによる即興デュオのライブ録音。1〜5曲目は2006年にスコットランドで行われた演奏の記録で、ジョン・ブッチャーが音響特性の際立った場所で演奏するという企画の一環らしいです。地下貯蔵所、霊廟、巨大洞窟、氷室、石油貯蔵タンクの計5箇所での演奏が収録されています。6曲目は2015年に東京で行われたFtarriフェスティバルの演奏。このFtarriフェスティバルは2日間にわたって開催され、私はこの盤に収録されているのと別の日に観に行きました。そのときは鈴木昭男さんの演奏にあまりピンと来なかったような記憶があるのですが、本作を聴いて驚きました。会場の音響特性のゆえという部分もあるかもしれませんが、単純に出ている音がめちゃくちゃ豊かに感じるし、ブッチャーからドンドン新しい音を引き出しているような。これまでスルーしてきた鈴木昭男作品を色々と聴いてみたいと思わされました。

 


以上10枚でした。zu-ja (@rifuzuja) | Twitterを始めてから更新頻度が激減していた本ブログ、今年は全然書けませんでしたが(2016の年間ベストを除くと3回しか更新していません…苦笑)、さて来年はどうなるか。1〜2週に1本くらいは記事投稿しようかなとか考えてますが、まあ来年の話をすると鬼が笑うらしいので、これ以上はやめておきます。
ツイッターで絡んでくださった方々、ライブ会場でお会いした方々、いるのか分かりませんがこのブログを読んでくださった方々。感謝します。2018年もみなさんの上に祝福がありますように。

 


Eric Dolphy 1963 - God Bless The Child

 

今井和雄 the seasons ill

脳天直撃。

 

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今井和雄(Gt)

 

今井和雄さんのエレキギターによる大音量での即興演奏を収めたライブ盤。正式な発売日は「2017年4月16日」ですが、4月1日のレコ発ライブで入手しました。水道橋Ftarriの通販でも既に入手可能で、4月15日までは「先行販売特価1,200円」とのこと。

本作には2本のライブ演奏が収録されていて、それぞれ「Delay 160925」「Delay 160407」というタイトルが付いています。6ケタの数字は録音年月日で、ディレイを用いた即興演奏とのことですが、これがもう凄まじいの一言。1本あたり25分超、「これでもか」とひたすらに脳を揺さぶってきます。

ざっくり言えば、本作に収録されているのは音数を増やしながらノイズの嵐に突入していくタイプの強烈なパワー系即興演奏で、轟音に身を委ねているだけでも麻薬的な気持ち良さがあります。しかし、これがデタラメにはまったく聴こえないのです。ミュートを駆使してバキバキという硬質な音や残響音を巧みにコントロールし、ディレイによって多層的な音の激流状態になっている場面においても、目にも止まらぬスピードで音楽が「展開」しているように感じます。

 

個人的には、音楽は「展開」してもしなくても良いと思っています。たとえば、たまたま本作と同時に購入したチューバ即興トリオMicrotubなんかは、3人のチューバ奏者がひたすらに持続音を鳴らす「だけ」の音楽で、とても大きく、ゆっくりとしか展開しません。あるいは、「フレーズ感が稀薄」と言い換えることもできるかもしれません。

 

 

もっと極端に、本当に無機質に音を積み上げるだけみたいな音楽もあるわけですが、この『the seasons ill』に収録されている演奏はそうではなく、ゴリゴリの轟音の嵐の中にあっても、単にフレーズを紡ぐに留まらない多彩な展開を聴くことができます。これをライブで、しかも爆音でやっているというのは本当に驚くべきことで、演奏者の強靭な意志と異常な集中力に圧倒されます。

 

まあ余計なことをゴチャゴチャ言わずとも、ディレイによって「何人もの今井和雄が波状攻撃を仕掛けてくる」というだけで激ヤバいですし、身体的な快感がハンパないです。私のようなド腐れジャズ野郎にも刺さりまくりで、2017年の暫定1位。大推薦です。

 

参考動画① 参考動画②

(クリックすると今井和雄さんのfacebookページに飛びます)

 

2017年2月27日(月)MoGoToYoYo@新宿ピットイン

AEOCへの捧げもの。

 

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2017年2月27日(月)Nu Art Ensemble “MOGOTOYOYO ”plays Phase One

芳垣安洋(Ds,Per)吉田隆一(Sax,Fl)岩見継吾(B)元晴(Sax)有本羅人(Tp,B-cl)

 

ドラマー芳垣安洋さんの新バンド、MoGoToYoYoのデビューライブに行ってきました。ステージ上に所狭しと並べられたパーカッションや管楽器、演奏者の顔にはペインティング。公演タイトルに「plays Phase One」と付いており、ピットインのHPの説明文には「dedicate to Art Ensemble Of Chicago & Adama Moye!」と。アート・アンサンブル・オブ・シカゴと先日急逝してしまったアダマ・モイエ(ドン・モイエの息子)に捧げられています。

 


Art Ensemble of Chicago - Berlin Jazzfest - 1991 - Ohnedaruth

 

アート・アンサンブル・オブ・シカゴといえば、フェイスペインティングなどのインパクトある見た目が印象的。「Great Black Music, Ancient To The Future」を掲げるAACM (Association for the Advancement of Creative Musicians) の代表的なグループで、アホみたいにたくさん並べた楽器を自由奔放に使ったりしながら、民族音楽風?の演奏をするフリージャズ集団です。民族音楽に「風?」を付けたのは、部族的・呪術的な側面がある一方で、なぜか白衣を着た人が紛れ込んでいたり、普通の恰好をしている人が音楽的には一番カゲキだったりするからで、「現実世界には存在しない架空の部族の民族音楽といった趣があります。

 

それでは、このAEOCをリスペクトするというMoGoToYoYoはいったいどんな音楽を演奏したのか。メンバーそれぞれがパーカッションや各種鳴り物、良く分からないラッパや笛の類を自由に鳴らしていたかと思うと、岩見さんのベースが素朴でかっこいいフレーズを繰り返し始め、管楽器が何やらテーマを吹いたり、みんなで歌ったり、奇声を発したり。完全自由即興ではなく、即興と作曲が入り混じりながら、約2時間ノンストップで様々な展開を見せてくれました。

吉田隆一さんが謎のボイスパフォーマンス(?)をやっているのを見て、藤井郷子オケや板橋文夫オケ、渋さ知らズなどを想起させられ、改めてAEOCの後世に与えた影響の大きさを思ったりも。MoGoToYoYoはみんなちゃんと楽器が上手い人たちですし、「何が起きるか分からない」「得体が知れない」といった怪しさ成分はやや希薄でしたが、しっかりとAEOCへのリスペクトを感じさせる、愉快痛快でかっこいい音楽でした。

空気をビリビリと震わせながら鬼のように叩きまくる芳垣さんのドラムを存分に浴びることができたし、芳垣さんと縁の深いあんな曲やこんな曲もやってくれたのも、とても良かった。5月末にまた新宿ピットインでやるそうで、今後の展開も楽しみにしています。

 

 

≪参考動画≫


MoGoToYoYo / Promotion

プロモーション動画としてデビューライブ前にアップされたもの。

 


Insect House / SIGHTS(2001)

「あんな曲」。芳垣さんもメンバーだった、大原裕SIGHTS。

 


Vincent Atmicus/Smokin' with Ginger Cigarette

「こんな曲」。芳垣さんのリーダーバンド、Vincent Atmicusのバージョン。

 

Evan Parker, Mark Nauseef, Toma Gouband / As The Wind

風。

 

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Evan Parker(Sax), Mark Nauseef(Metal Percussions), Toma Gouband(Litophones Percussions)

 

2016年10月にリリースされたエヴァン・パーカーのアルバムを聴きました。録音は2012年。こちらのブログエヴァン自身が「過去最高傑作だ」と言っているということを知り、すぐさま購入しました。

サックスという管楽器を通過する息。金属。石。音色のせいなのか、『As The Wind』というタイトルに引っ張られているからなのか、人為的に演奏されている音楽というよりも自然に存在している音を聴いているような気分になる場面も。遠くからゆっくりとエヴァンのサックスが近づいてきたと思ったら、ダイナミクスの付け方によってある種のフレーズ感が生まれたり、金属を鳴らした残響とエヴァンが小さめの音量で吹くサックスの音が溶け合ったり、コロコロと転がるような石の響きに妙な温かみを感じたり…。フリージャズ的なハッタリやケレン味、"分かりやすいカタルシス"のようなものは見られないのですが、だからと言って穏やかにゆっくりと時が流れていくだけで終わることはありません。所々でエヴァンが強烈な音をぶち込んでくるし、3人の奏者が一体となってグイグイと進んでいくようなシーンもあって、静かに興奮させられます。

うーむ、これは確かにすごい。「エヴァンと言えば」の循環呼吸を用いた例のアレも飛び出すのですが、この盤ではパターン化しているように感じませんでした。共演者の力量(特に石演奏のToma Gouband(読めない)のセンス!)や相性の良さも大きいのだろうと思いますが、エヴァン・パーカーという音楽家の底力を見たような気がします。

 

 

≪試聴音源≫

As The Wind

Pipes And Whistles In His Sound

(クリックするとToma Goubandのサイトに飛びます) 

 

 

≪参考動画≫


trancemap : evan parker / matt wright / toma gouband

  


Toma Gouband live Fri Resonans Blæst 16. november 2012

この人すごく面白い。2~3年前の来日時に観に行かなかったことを激しく後悔。

 

2016年間ベスト

ブログを放置すること4か月、もう2017年になってしまいましたが、2016年の「年間ベスト」をまとめておきます。2016年に聴いた作品の中から、特に印象に残ったものを計13枚選びました。毎年そうなんですが、分母の数が大したことないですし、順位は付けません。アルバムタイトルをクリックするとbandcampやdiscogsに飛びますので、気になったものがあればぜひチェックしてみてください。

 

 

 

≪国外新譜≫

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Steve Lehman  Sélébéyone

超ドープなトラックの上に乗るラップ(=肉声)とアルトサックス(="身体器官の延長としての管楽器"から発せられる音)。ジャズとヒップホップの地縁・血縁関係。この作品の出来自体も素晴らしいけれど、この作品をきっかけに色々と論じることが可能という点でも、2016年を象徴する大傑作ではないかと。

 

 

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Michael Foster, Leila Bordreuil  The Caustic Ballads

JOEさんの記事で知って即購入。サックスもチェロも特殊な奏法を駆使するタイプの即興デュオ。しかし拡張された技術を並べ立てるだけに終わっていないところが◎。サックスをスースーカチャカチャ鳴らす系の即興は聴きすぎて食傷気味な感がある(「ああ、このパターンね…」と思ってしまう)んですが、これは音それ自体の説得力が高いし、展開が多彩でとても面白いです。

 

 

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The DKV Thing Trio  Collider

ケン・ヴァンダーマーク、(エリック・ドルフィーを除けば)1番好きと言って良いくらい好きなミュージシャンなんですが、ここ最近は以前ほど熱心に追いかけることもなくなってきています。それでも新作を聴くとやっぱり興奮してしまって。"ミニマルパワー系フリージャズ"の頂点に君臨するヴァンダーマークとマッツ・グスタフソンのダブルトリオであるこの盤、事前の予想を超える新しいものは特に出て来なかったのですが、やっぱりこういうの、どうしようもなく好きなんです。

 

 

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John Butcher, Thomas Lehn, Matthew Shipp  Tangle

何と言ってもマシュー・シップの凄み。「トーマス・レーンはいてもいなくても…」と少し感じてしまったくらいにシップが強い。(フリー)ジャズの強力な磁場を発生させ、そこにジョン・ブッチャーを引きずり込んでいるようなイメージ。ブッチャーは無伴奏ソロや頭のおかしい多重録音も素晴らしいけど、共演者によって色を変えるというか、内に秘めているものをガンガン引き出してくる感がありますね。

 

 

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Peter Evans  Lifeblood

これはもう圧倒的。トランペットという制限の多い楽器をここまで拡張できるものかと。しかしトランペットでなければ、ピーター・エヴァンスでなければ出せない音がみっちり詰まっています。これまでエヴァンスが数々の作品で示してきた「ジャズ」への特有のアプローチの集大成を見ることができるようにも思います。これがライブ録音というのも本当にヤバい。早く日本に来てくれー!

 

 

≪国内新譜≫

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後藤篤カルテット  Free Size

数年前に新宿ピットイン昼の部で観て以来、CDを出してくれるのを待ち続けていました。演奏はもちろん、林栄一ガトスミーティングや板橋文夫オーケストラでも演奏されているGrand Openなど、作曲も素晴らしいです。録音は"西荻のルディ・ヴァン・ゲルダー"ことアケタの島田さん。安心と信頼の「中央線ジャズ」感ですが、決して生温い内容にはなっていません。むしろめちゃくちゃアツい。作曲でもその才を発揮している石田幹雄さんの存在が良い刺激を与えています。

 

 

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福原千鶴  文の鼓

秘宝感や大群青、坂田明平家物語」への参加などで個人的に馴染み深い福原千鶴さんの1stアルバム。スガダイロー小田朋美etc.多彩なゲストを迎えて鼓、歌、朗読など盛り沢山の内容なんですが、佐藤允彦×八木重吉の2曲がどうしようもなくツボ。一時期こればっかり聴いてました。

 

 

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渋谷毅、市野元彦、外山明  Childhood

7曲中5曲が市野元彦さんのオリジナルで、全体的に市野色が強い……かと思いきや、熟練の3人がそれぞれ個性を色濃く出しながら、不思議な統一感と自由さを醸し出しています。御年77歳(!)の渋谷毅さん、もはや仙人のような出で立ちで、ライブのMCも飄々としてますが、その牙はいまだ捥がれていません。アルバム最後のFolk Song、渋谷さんのスタイルにばっちりハマった名曲・名演だと思います。

 

 

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川下直広カルテット  初戀

選曲からしてもう最高。First Song不屈の民!!そしてThings Have Got To Change!!!私のストライクゾーンど真ん中です。シンプルだけど決してありきたりではない、「ストレート・アヘッド」なジャズ。暑苦しい咆哮から哀愁あふれるバラードまで、全編に満ちる異常なまでの生々しさ。「無機質」という言葉からもっとも遠いところにあるのがこのアルバムではないかと。

 

 

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坂田明×岡野太  duo improvisation 

坂田明さんのアルトのスピード、キレ、コク。衰えを知らないどころか凄味が増しているのでは。自分は緻密に練り上げられたウェルメイドな作品よりも、こういう「気合い一発真っ向勝負」で身体性が前面に出たものにどうしようもなく惹かれてしまう性分でして。血が滾るのを止められないんですよ。

 

 

≪発掘盤etc.≫ 

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Charlie Haden, Liberation Music Orchestra – Time/Life (Song For The Whales And Other Beings)

生前のチャーリー・ヘイデンの演奏を含むLMO新作。ヘイデンが亡くなった後の曲はカーラ・ブレイ色が強く出ていて、過去作と併せて聴くことでLMOにとってのカーラの存在の大きさが良く分かるような気がします。ヘイデン没後の演奏は、カーラの近作と比べて特別優れているとは言えないようにも思いますが、LMOへの個人的な思い入れの強さやヘイデンの死による感傷を差し引いても、Blue In GreenSong for Whales(トニー・マラビーのソロ!)は快演だと思います。

 

 

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Pharoah Sanders, Hamid Drake, Adam Rudolph – Spirits

ファラオ・サンダースの絶叫・咆哮。これに尽きます。胡散臭さ満点のパーカッションやタブラが鳴り響く中、猛然と吠えまくるファラオ。暑苦しい!ヤバい!間違いない!咆哮パートはアルバム全体のごく一部なんですが、ここを聴くだけのためにでも買う価値はあると思います。ファラオのファンは必聴。

 

 

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David S. Ware & Matthew Shipp Duo – Live in Sant'Anna Arresi, 2004

2004年の発掘ライブ盤。どこを切り取っても「ウェアの音」としか言いようがない音が鳴っていて、初めて聴いたときは電車の中にもかかわらず涙ぐんでしまいました。これについては冷静なレビューは不可能。ありがとう、ウェア。ありがとう、Aum Fidelity。

 

 

≪総括≫

「豊作」という印象です。ここに挙げたもの以外でも愛聴している盤が結構ありますし、気になりつつ聴きそびれてしまったもの、買ったまま積んであるものも多数あります。しかし、こうして並べてみると相も変わらずジャズとかインプロばっかり聴いてるな…。

それと、今更かもしれませんが「bandcampやべえ」ってのが大きな感想ですね。なんと上に挙げた国外盤のほぼすべてがbandcampで試聴・購入可能です。ヴァンダーマークなんかも新作だけでなく、CDでは入手困難になっている旧作まで配信し始めていて、欲しいものが無限に転がっているのではないかと思うくらいです。

2016年はTwitterを始めたことでブログ更新頻度が激減した1年でもありました。ブログを書くためにまとまった時間を取ることが難しくなったというのもあるんですが、ちょっとした感想程度ならツイートするだけで済ませた方が楽になってしまって。備忘録のつもりで4~5年書いてきたこのブログ、やはりバックナンバーをたどりやすいといったメリットもありますので、アルバムレビューやライブの感想などちょこちょこ更新していきたいなと思っています。2017年も、お付き合いくださる方がいれば幸いです。

 

 

 


Eric Dolphy 1963 - God Bless The Child

2017年もみなさんに祝福がありますように。