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たぶん思ったことあんまりまちがってない

ジャズ アルバム紹介やライブの感想など 

粋な夜電波(10月14日放送)を聴く

ゲストは引退を表明したピアニストの大西順子さん。

 

2012年10月14日・菊地成孔の粋な夜電波(TBSラジオ)

菊地さん、大西さんも言っていましたが、ジャズで引退を表明する人ってまずいないと思います。「事実上の引退」みたいな形でフェードアウトしていく人はいても、ある程度の活動歴と知名度があるミュージシャンが引退を表明するっていうのはちょっと聞いたことがありません。

国内で言えば、渋谷毅さん、鈴木勲さんなどは、70歳を過ぎてなお現役バリバリで活躍していますよね。しかも懐古趣味的な演奏をするのではなく、若手も含めた色んなミュージシャンと共演して、新しい音楽をやり続けています。今年秘宝感のライブに鈴木勲さんが1曲飛び入り参加したのを見たのですが、息子娘以下の年齢のメンバーと一緒にガチのフリーセッションをする鈴木さんは、もう言葉にならないほどかっこよかったです。

ところが、大西さんは、モダンジャズは唯一の例外(アート・テイタム)を除いて、老境に入った演奏よりも絶頂期の演奏の方が優れていると言います。筋肉なり体調なりに衰えが出るのは否めないとのこと。特にフリージャズにおいては、下手だったり、ヨレヨレだったりすることも優れた個性に昇華することがあるので、ただのリスナーとしては、心動かされる演奏なら何でも良いと思うのですが。

そんな話を聞いていて、アルバム評なんかで「高い音楽性」とか「音楽的にレベルが高い」みたいな言葉を目にすることがありますが、それっていったい何だろうと改めて思ってしまいました。たとえば、高級フレンチのフルコースと牛丼どっちが「レベルが高い」か、誰が決められるのでしょうか。手がかかっているとか、味や香りが複雑だとか、基準を定めることもできなくはないのかもしれません。しかし、受け手の好み、気分や状況次第で、何が「良い」かは全然違うでしょう。この辺り、作り手の意識や求めるものと、色々ギャップがあるのかもしれません。

 

秘宝感

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  • アーティスト: 秘宝感,斉藤良(ds),纐纈雅代(as),スガダイロー(p),佐藤えりか(b),熱海宝子(秘)
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ピットインの昼の部を中心に活動しているので、ライブに行くことが難しい人も多いと思いますが、ぜひ生で「体験」することをおススメします。ビジュアル面も含めて素晴らしいパフォーマンスです。