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たぶん思ったことあんまりまちがってない

ジャズ アルバム紹介やライブの感想など 

AACM50周年

AACM(Association for the Advancement of Creative Musicians 創造的音楽家の発展のための協会)が設立50周年を迎えました。AACMの成り立ちや現在については横井一江さんのこちらのコラムFree Jazz Blogの大特集を参考にしていただくとして、AACM関連作からお気に入りを簡単に紹介することによって、私も50周年を祝いたいと思います。

 

 

・ロスコー・ミッチェル 

Solo Concert

Solo Concert

 

Roscoe Mitchell(Saxophones) 

 

70年代のロスコー・ミッチェルのソロライブ。もちろん刺激的な音も飛び出しますが、妙にリラックスして聴ける感じが気に入っています(A面最終曲のテナーなんてまったり癒し系)。以前当ブログで取り上げた近作(特にジャック・デジョネット『Made in Chicago!)もおすすめ。JOEさんに教えていただいたエヴァン・パーカーとの共演作もめっちゃくちゃイイです。

 

 

・ムハール・リチャード・エイブラムス 

Sightsong

Sightsong

 

 Muhal Richard Abrams(P), Malachi Favors(B)

 

過去記事で感想を書いているので細かいことは割愛しますが、やっぱりこれ大好きなんですよ。マラカイ・フェイヴァースがほんとにイイ。レコ屋に行くたびにマラカイのソロ作を探していますが、なかなか見つからず…。

 

 

・アンソニー・ブラクストン

Echo Echo Mirror House

Echo Echo Mirror House

 

 Taylor Ho Bynum(Cor, Bugle, Tb, iPod), Mary Halvorson(Gt, iPod), Jessica Pavone(Viola, Vln, iPod), Jay Rozen(Tuba, iPod), Aaron Siegel(Per, Vib, iPod), Carl Testa(B, Bcl, iPod), Anthony Braxton(As, As, Sopranino, iPod, Direction, Composition)

 

私はアンソニー・ブラクストンの熱心な聴き手とは言えないのですが(好きな作品もある一方で、退屈に感じるものも割とあったりしちゃったりなんかして)、これには度肝を抜かれました。メンバー全員がiPodを片手にぐちゃぐちゃと音を重ねていくという、どうかしてるとしか思えないコンセプト。しかもカッコイイのですよ、これが。

 

 

・フレッド・アンダーソン

 Duets 2001 -Live At The Emptybottle

Duets 2001 -Live At The Emptybottle

Fred Anderson(Ts), Robert Barry(Dr)

 

AACMと言えばこの人も忘れちゃいけません、フレッド・アンダーソン。『The Missing Link』なども好きですが、特にこのデュオ作は彼の魅力を存分に味わうことができると思います。こういう豪快で無骨なタイプの演奏家って、割といそうだけど実はあんまりいないような気がしています。

 

 

・ヘンリー・スレッギル

Spirit of Nuff Nuff

Spirit of Nuff Nuff

 

Henry Threadgill(As,Fl), Curtis Fowlkes(Tb), Brandon Ross(Gt), Masujaa(G), Marcus Rojas(Tuba), Edwin Rodriguez(Tuba), Gene Lake(Ds)

 

ヘンリー・スレッギルという人は、なかなかに捉えがたい魅力を持った人だと思います。渋さ知らズ的な祝祭性があるかと思いきや、どこか暗く鬱々とした部分もあったり、アンサンブルが非常に緻密だったり…。昨今のコンテンポラリージャズ界隈でスレッギルの影響を受けている人ってそれなりにいるような気がしますが、どうなんでしょう(そういえばヴィジェイ・アイヤーもスレッギルのカバーやってましたね)。そもそも、スレッギル本人が現役で精力的にリリースを続けているのもすごいです(まだ聴いてませんが、つい先日Zooidの新譜が)。

 

 

ジョージ・ルイス、フレッド・ホプキンス、ニコール・ミッチェル、ジェフ・パーカー、ワダダ・レオ・スミス、チコ・フリーマン、カヒール・エルザバー、リロイ・ジェンキンス等々、まだまだ魅力的な人はいますが、とりあえずこの辺で。AACM、今聴いても面白いものがたくさんありますし、50周年を機に記念盤やら復刻盤が出てくれたらうれしいですね。

もしかしたら、「フリージャズなんか終わった音楽で、21世紀のこの時代に"Great Black Music"を標榜するのはナンセンスだ」と思う人もいるかもしれません。私もかつてそう思っていた時期がありました。しかし、たとえばマタナ・ロバーツのCoin Coinプロジェクトなどを見るとまだまだ新しい提示の仕方があると思いますし、ロスコーら重鎮たちもバリバリ活躍しているし、私の中では全然終わってなんかいません。

そういうわけで、「AACM is NOT dead!(俺の中では)」と密かに、そして高らかに言い放ちたいと思います。祝50周年!

 

 

 


AACM50: Honoring the AACM on their 50th ...

 ジョージ・ルイスのAACM本を翻訳してくれる奇特な方(出版社)は……まあいないでしょうね…。

 


ART ENSEMBLE OF CHICAGO Theme De Yoyo ...

AACMを取り上げるのにAEOCに触れないのも…と思ったので一番好きな曲を貼っておきます。 music to your brain!