2015年10月12日(月)ダウトミュージック10周年記念祭り・昼の部
夜の部まで時間があるので、今のうちにサクっと記録をまとめておこうかと。
10月12日(月)ダウトミュージック10周年記念祭り・昼の部
今井和雄(Gt)、広瀬淳二(Ts)、沼田順(Gt etc.)
信頼と安心のレーベル、ダウトミュージックが10周年を迎えたということで、その記念ライブに行ってきました。今日は新宿ピットインで昼夜二公演あるのですが、昼の部は今井和雄&広瀬淳二という超強烈なインプロバイザー2人と、レーベル社長の沼田順さんの共演。
今井和雄さんのライブ演奏を観るのは相当久しぶりで、たぶん2006年か2007年くらいにノイズ系のイベントで観て以来。高円寺20000Vだったか、新大久保EARTH DOMだったか、詳細は覚えてませんがENDON絡みのイベントだったような。凶悪なノイズをまき散らすバンド/ユニットの出演が続く中、ギター1本抱えてステージに上がった今井さんが凄まじい迫力の演奏をしていたのが強く印象に残っています。その今井さんと広瀬淳二さんの共演ということで、これは見逃すわけにはいかないと思って昼間からピットインへ。
一部は、今井・広瀬→今井・沼田→広瀬・沼田の順でデュオを3本。二部は、3人全員での演奏1本+アンコールという構成でした(どーでもいい余談ですが、一部と二部の間の休憩時間には、BGMとしてオーネットの『サウンド・グラマー』が流れてました)。
楽しみにしていた今井さんのギター、やはりすさまじかったです。ミュートした硬質な音をバキバキ鳴らしていたと思ったら、残響を巧みにコントロールして"発狂したビル・フリゼール"的な演奏をしたり、細長い金属の棒を弦に挟んでチェーンのようなものでゴリゴリとパーカッシブに鳴らしたり、展開が多彩。しかも、それらすべてが圧倒的なスピード感と迫力を持っていて、聴いていて思わず笑けてきてしまうかっこよさ。それに広瀬さんのサックスのえげつない音が絡むのだから、もうたまらんですよ、これは。沼田社長のギターetc.は、始めは手探り感もあるように思いましたが、カオティックなノイズパートでは要所要所でかっちょいい音を繰り出していました。
まずは昼の部、良いライブでした。特に前半の今井・広瀬デュオは、今年観たライブの中でもベスト級かも。夜の部のジャズ非常階段も楽しみにしています。
<参考?動画>
ノイズ電車 - フェスティバルFUKUSHIMA! 世界同時多発イベント - YouTube
ちょうどよい動画がなかったので、こんなものを。2:15頃から広瀬淳二さんが。
10月8日(木)板橋文夫スペシャル・オーケストラ@新宿ピットイン
間違いない。
2015年10月8日(木)板橋文夫スペシャル・オーケストラ@新宿ピットイン
板橋文夫(P)、林栄一(As)、纐纈雅代(As)、片山広明(Ts)、吉田隆一(Bs)、類家心平(Tp)、後藤篤(Tb)、高岡大祐(Tuba)、太田恵資(Vn)、瀬尾高志(B)、竹村一哲(Ds)、外山明(Ds)
スペシャル・ゲスト:結(金子友紀・藤沢しげみ・町田加代子・小山貢理乃)、レオナ(Tap)
板橋文夫FIT!のレコ発ライブに行ってきました。高岡大祐さん、後藤篤さんらの加わった最近の板橋オケに、ゲストで民謡ユニットの「結」とタップのレオナさんが参加。
一部は板橋オケ+レオナで、板橋曲、吉田曲などを演奏。吉田隆一さんの新曲「MARS STEP」が超絶かっこよく、思わず落涙してしまいました。映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を初めて観たとき、冒頭タイトルが出てから砂嵐に突入するシーンまでの間ずっとぽろぽろ泣いてたのですが、あれと同じ種類の涙ですね。「俺が観たかったのはこれだ!これなんだよ!」という気持ち。大編成で聴く吉田さんの曲はほんとに好きだし、メンバーも楽器編成も理想的。5億点。
「結」の加わった二部では、「おてもやん」や「相馬盆唄」、「安里屋ユンタ」といった日本各地の民謡がたっぷり演奏されました。元々民謡感・多国籍感のある板橋さんの音楽にこれが合わないわけがなく。最後は何とソーラン節×Voodoo Chile。高岡さんのチューバから始まった瞬間にギル・エヴァンス・オーケストラの演奏を連想しましたが、同じくらいの規模のオケでも当然ながら個性が全く違っているのが面白いですね。エレクトリック期のギルオケはある種の緩やかさというか、スカスカな感じが魅力だったりするのですが、板橋オケはエネルギーの奔流・爆発といったイメージ(最近の邦楽器入りの大編成と言えば、スガダイローさんの大群青もめちゃクソカッコイイのですが、近頃ライブやってないようで寂しいです…)。
アンコールは名曲「渡良瀬」が演奏され、さらに「おまけ」として板橋・太田デュオの「For You」で締めて、終演は11時過ぎ。大満足のライブでした。しかし、最近の板橋オケを観に行くたびに思うのですが、ぜひこのメンバーで音源リリースして欲しいですね。オーケストラ編成のアルバムは2008年の『We 11』以来出てないはず。ライブレコーディングのCD-Rでも何でも買うので、そろそろ出してくれないかなあ…。
Amazonでは取り扱っていないっぽいので、瀬尾さんのブログから勝手に画像を拝借。まだ1回しか聴いていませんが、これもなかなかイイ感じ。
泉邦宏 きけとりさんのこえ
全身小説家……ではなく、全身音楽家。
泉邦宏(Vo, Sax, Gt, B, Drほかいろいろ)
泉邦宏さんの新譜を買いました。多重録音による完全ソロ作で、作曲もすべて泉さん。サックスはもちろん、ヴォーカルやギター、ベース、ドラムから、「とりさん」(にわとりのおもちゃ?)まで、すべて1人で演奏しています。
藤井郷子オーケストラや泉邦宏トリオ(高岡大祐Tuba、池澤龍作Dr)で聴けるように、卓越したサックスのインプロバイザーである泉さんですが、本作では泉さんの「うた」が前面に押し出されています。ヴォーカルだけでなく、たくさんの楽器群も非常によく「うた」っていて、サックスなんかは肉声の延長線上にあるような生々しさを感じます。
シンプルなメロディに乗せて歌われている内容も、「とんかつ定食うまい」といった非常に生活感あふれるものばかり。いくつか「反戦歌」的なものもありますが、それらはただ「政治的なメッセージを歌っている」のではなく、やはり生活の中から出てきたものという色が濃いように思います。
iTunesに突っ込むと「Jazz」に分類されましたが、これはもはや「泉邦宏」というジャンルの音楽でしょう。普段こうした「うた」がメインのものはあまり聴かないし、聴いていてエキサイトするようなタイプの音楽でもないのですが、なぜか繰り返し聴き続けてしまう不思議な魅力があります。
傑作『ソロ・ライブ!』収録の曲。素晴らしい。
渋さでもおなじみ、加藤崇之さんの「皇帝」。これもいいなあ。
いーぐる連続講演 第570回 BYG特集(解説:須藤輝、吉田隆一)
2日続けてのジャズ喫茶。
2015年9月26日(土)いーぐる連続講演 第570回 「BYG特集」
解説:須藤輝(ライター/編集者)、吉田隆一(バリトンサックス奏者)
ジャズ喫茶いーぐるで行われた講演に行ってきました。今回はフランスのレーベルBYGの特集。過去2回行われた須藤・吉田コンビによるESP特集の講演がめちゃくちゃ面白かったので、今回も期待していーぐるに向かいました。BYGの作品はそこそこ聴いていて、AEOCやアーチー・シェップ、サニー・マレイといった黒人前衛ジャズの名盤を結構出していたレーベルというイメージ。それをいーぐるのオーディオでまとめて聴けるっていうだけで嬉しいなと。
まずは店主・後藤雅洋さんのあいさつ。「ジャズ喫茶を始めて2年くらいしてBYGが登場し、一気に大量にリリースしたので驚いた記憶がある。AEOCも随分聴いたが、玉石混交で"はてな?"というものもあった」というようなことをおっしゃっていました。ESP特集の時にも思いましたが、後藤さんってフリージャズも結構聴かれてるようですね。しかもリアルタイムで。(ちなみに、講演が始まる直前に店内でかかっていたのは、Christian Scott『Christian aTunde Adjuah』でした)
講演の初めに、須藤さんがBYGというレーベルの成り立ちについて解説。1967年にパリで設立、69年から71年にかけてフリージャズのActuelシリーズをリリースしていたとのこと。69年にアルジェリアで行われたパン・アフリカン・フェスティバルに出演したシェップやアラン・シルヴァらをパリへ連れていき、10日間で15枚分一気に録音したなんていう話も。
その後は、計16枚のレコードをかけつつ、須藤・吉田コンビが解説やツッコミなどを加えていくという流れ。一応有料のイベントだったので、講演内容をすべて書き起こすことはしませんが、気になった盤や面白かったコメントをいくつかピックアップして紹介させてもらおうと思います。聴きながら適当に取ったメモを基に書くので、間違いがあったらすみません。
最初にかかったのが、BYG Actuelの記念すべき1枚目、ドン・チェリーとエド・ブラックウェルの名盤『Mu』。
ハン・ベニンクの入った『Orient』もセットでCD化されています。お得!
Don Cherry - Brilliant Action - YouTube
これは前からかなり好きです。小編成のエド・ブラックウェルはほんとうにイイ。
(講師のコメント・抜粋)
吉田:ドン・チェリーは楽器がすごく上手い。こういうタイトなデュオだとそれが良くわかる。
須藤:オーネットやアイラーとのフリージャズから、いつの間にかロハスへ。『Ku:nel』とかで特集される感じ。
吉田:"偽民族音楽"感。ドン・チェリーは最初っからうさんくさいから、それも許される。
須藤:民族音楽的な方向は、フリージャズがアメリカで行き詰った先の1つの突破点のようなものだったのかもしれない。でも、こんなことができたのはドン・チェリーだけ。
続いて、2曲目はAEOCの『Jackson in Your House』から「Get in Line」。
Jackson in Your House: Message to Our Folks (Reis)
- アーティスト: Art Ensemble Of Chicago
- 出版社/メーカー: Snapper UK
- 発売日: 2006/04/04
- メディア: CD
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これも『Message to Our Folks』とセットで出てますが、2枚とも大好きです。マラカイ・フェイヴァースのベースが効いてます。
(コメント抜粋)
吉田:AEOCは"楽器の記号性"を活かすのが上手い。ドン・チェリーとは違った上手さ。
須藤:AEOCは、前衛的だがトラディショナルなのが特徴。
私の大好きなサニー・マレイの『Sons of Africa』を挟んで、4曲目はシェップの『Yasmina, a Black Woman』から「Yasmina」。
Yasmina a black woman / Poem for Malcolm
- アーティスト: Archie Shepp
- 出版社/メーカー: Charly
- 発売日: 2013/03/26
- メディア: CD
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これも傑作『Poem for Malcom』とセット。
(コメント抜粋)
吉田:シェップの音はすごい。ファットリップという独特な奏法で、安定しないが音がとにかくデカい。「自分の楽器で色々なことがやりたい」という欲を捨て、この奏法を選択したシェップの勇気。尊敬している。
須藤:本当はジャズ、ハードバップがやりたかった人だと思う。だからB面でハンク・モブレーと「Body & Soul」をやっていたりするのでは。
その後も10枚以上ぽんぽんと聴いていき、吉田さんによるサックス奏者の使用楽器の解説があったり、「ポール・ブレイはジャズ界一の"スワッパー"」(須藤)といったキラーフレーズも飛び出したりして、2時間半たっぷりと楽しみました。他に、「ヨアヒム・キューンとカール・ベルガ―は米独を繋ぐ役割を果たしている」という須藤さんの指摘や、「デューイ・レッドマンはブリティッシュ・ジャズのプレーヤーと共通の資質を持っていると思っていて、現在研究中」という吉田さんのコメントも。まったく聴いたことがなかったもの(Acting TrioやAme Son)もかかりましたし、大満足でした。
…実は、約2年前に須藤・吉田コンビのESP特集のことを当ブログに投稿したとき、↓こんなことを書いていました。
こういったトーク企画、いーぐるやベルサンで続けてやってくれると本当に嬉しいです。レーベルなら「BYG actuel特集」とか「Black Saint / Soul Note特集」なんかどうでしょうか。「ロフトジャズ特集」や「AACM特集」なんかも誰かやってくれないかなあ。このあたり、あまりに語られてなさすぎるし、再評価すべきものがたくさんあると思うのですが・・・。
いーぐる連続講演 ESP特集(解説:須藤輝、吉田隆一) - たぶん思ったことあんまりまちがってない
いやいや、まさか実現するとは。講演の終わり際に、須藤・吉田「次はFMP特集?それだとブロッツマン特集になるかな」みたいなことをおっしゃってましたが、個人的には、やっぱりAACM特集は是非やって欲しいですね。ちょうど今年50周年ですし、ケン・ヴァンダーマークらフリー・前衛寄りの音楽家だけでなく、ジェイソン・モランのような人気のあるコンテンポラリー系の人たちに与えた影響も無視できないと思うんですよ。ヴィジェイ・アイヤーなんて「Little Pocket Size Demons」のカバーしてるわけで…。ヘンリー・スレッギルやロスコー・ミッチェルはバリバリ現役だし、アンソニー・ブラクストン門下生は大活躍しているし、マタナ・ロバーツらの黒人ジャズの継承・提示の仕方も興味深いし、色んな切り口で語れると思うんですよね。まあ、ESPやBYGのようなネタ成分には乏しいですが…。
もちろん、FMPやブロッツマンの特集でも都合のつくかぎり参加したいなと思ってます(今日の講演も、ブロッツマン・シカゴ・テンテットのTシャツ着て行きましたし・笑)。次回以降も期待してます!
yoroszさんとの邂逅@ジャズ喫茶
話が通じる人で、なおかつ自分と視点の異なる人との出会いってうれしいものです。
ブログ仲間のid:yoroszさんがライブなどのために東京に来られていまして、久々に再会しました。思いっきり偏ったジャズファンである私とは違って、相当に幅広く音楽を聴いている方ですが、先日のエヴァン・パーカーのライブ後に落ち合って意気投合、今回は私が5年くらい通っているジャズ喫茶に一緒に行きました。2時間ちょっと滞在したんですが、そのときかかったアルバムをリストアップしてみます。
入店時にかかっていました。モチアンのエヴァンス集。yoroszさんはビル・エヴァンスからジャズを聴き始めたとのこと。
- アーティスト: Wayne Shorter
- 出版社/メーカー: Blue Note Records
- 発売日: 1999/04/29
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これはyoroszさんのリクエストで、「エルヴィンの入ったショーターもの」ということでJUJUが。久しぶりに聴きましたがカッコイイ。
これは私のリクエスト。ジャズ喫茶で聴くエリントン、実にイイものです。
Duke Ellington: Single Petal of a Rose - YouTube
The Private Collection, Vol. 5: The Suites: New York 1968 & 1970
- アーティスト: Duke Ellington
- 出版社/メーカー: Atlantic / Wea
- 発売日: 1990/10/25
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お店の常連さん(エリントンマニア)の持ち込み。バレエのために作った組曲らしいんですが、私も初めて聴きました。
- アーティスト: ドン・チェリー,カルロス・ワードダラー・ブランド,ダラー・ブランド,ドン・チェリー,カルロス・ワード
- 出版社/メーカー: メモリーエフ企画
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yoroszさんとの音楽談義が盛り上がり、ろくに聴いてませんでしたが…。
退店間際にはこんなものが。カフカ鼾のライブに行くというyoroszさんを新宿まで送り、私はバイトへ(この記事もバイト先で書いていたりします)。
いやー楽しかったです。ヴァンダーマークの話とかして通じる人が周りにいないので、本当にうれしかったですね。yoroszさん、また東京にお越しの際はぜひ!
片山広明 / Happy Hour
自分の国の議会多数派が立憲主義も法の支配もかなぐり捨てる瞬間を目撃してしまい、これまでにないくらい激しく失望していますが、もうこれでおしまいということでは断じてあり得ないわけで。今日もいつも通りジャズを聴きます。
片山広明(Ts)、石渡明廣(Gt)、早川岳晴(B)、湊雅史(Dr)
今更ながら、5月に出た片山広明さんの新譜を聴きました。肝硬変からの復活作ということですが、ジャケに貼られたシールには「冥途の土産」と何とも物騒な言葉が…。バンド名の「ハッピーアワー」ってのは、飲み屋が安くなる時間帯のことでしょうか。ジャケの赤と青の字を拾うと「yopparai」。うーむ、なんというか一貫してます。
「首の差で」、「愛の讃歌」、「March」といった片山さんらしい選曲で、メンバーも片山さんとの共演歴が長い方ばかり。中央線ジャズの王道ど真ん中、片山広明の集大成と言って良いでしょう。初めて聴いたときは、「やっぱりパワー落ちてるよなあ…」というのが正直な感想だったのですが、随所に"片山節"が顔を覗かせてくれるのは嬉しいですね。冥途に行くのはまだ早いのでは。
<参考動画>
そーかなsalt DRUNKENSTEIN - YouTube
ドラムが違いますが。
North East / レバーゾンビーズ Liver Zombies - YouTube
より最近のライブ映像。林・片山が並ぶのは胸熱です。しかし「レバーゾンビーズ」ってすげえ名前…。
そういえば、何年か前にライブのMCで「もうすぐ東京スリムのCDが出る」というのを聞いた記憶があるんですが、あれはどうなったのかな。
- アーティスト: TOKYO SLIM(東京スリム)
- 出版社/メーカー: 地底レコード
- 発売日: 2010/08/22
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傑作。全編にわたって活躍する辰巳さんのトランペットもイイ。
坂田明 / IN A BABBLE
これはあれですね、「もっとも高い」と書いて「最高」ってやつです。
"In a Babble" Sakata/ Parker/ McBride/ Herndon [12 inch Analogx2枚組]限定
- アーティスト: 坂田明,Jeff Parker,Nate McBride,John Herndon
- 出版社/メーカー: PRESSPOP MUSIC
- 発売日: 2011/06/15
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坂田明(As, Cl, Vo)、Jeff Parker(Gt)、Nate McBride(B)、John Herndon(Dr)
2009年、 シカゴのUmbrella Music Festivalでのライブ。LP2枚組です。Presspopなるレーベルから出ていて、聞き覚えがないなと思ってググってみたら、書籍や玩具なんかも手掛けている会社みたいです。「アレン・ギンズバーグ人形」なんて変わったものも作っていて面白いんですが、どういう経緯でこのレコードを作ることになったんだろう…。
本作は坂田明さんとシカゴ勢(ギターとドラムはTortoiseのメンバーですね)の共演。アンブレラ・フェスのキュレーターの1人であるコルネット奏者、ジョシュ・バーマンが坂田さんを招いたようです。これが血沸き肉躍る快演、熱演、名演。ゆっくりと音を積み重ねながらグングンとスピードを上げていき、興奮のるつぼ、狂乱の宴へと突入するD面の気持ち良いこと!坂田さんのアルトがキレッキレで、とにかく速い。ヴァンダーマークとの共演でお馴染みのネイト・マクブライドのエレベも効いていて、メンバーの組み合わせがすごくイイ。これはジョシュ・バーマンに「GJ」と言わざるを得ません。
私はユニオンの中古棚でたまたま手に取ったのですが、DL販売とかはしてないっぽい?個人的にどストライクだったので、入手経路が限られるとしたらもったいないなあと。オススメです。
<参考動画>
いま動画の説明文を読んで気づいたんですが、 リズムセクションはヴァンダーマークのPowerhouse Soundと同じなんですね。
これも傑作。超カッコイイです。