ペットボトル人間のCD-Rを聴く
正式に新メンバーが加入し、4人体制になったようです。
日曜日からしばらく東京を離れていたのですが、東京を発つ前日、土曜日に横浜エアジンでペットボトル人間のライブを観てきました。そこの物販で日本ツアー限定のCD-Rを売っていたので購入。最近のライブ音源をまとめたものだそうで、収録曲等は以下の通り。
1. Expire
2. Chocolate with
3. November G
4. Osiris
5. Creature of Habit
Dave Scanlon (guitar), Nonoko Yoshida (sax), Dave Miller (drums), Chuck Bettis (throat + electronics)
エレクトロニクスとスロート(?)でChuck Bettisという人が加わっています。ライナーに"introducing our new member"とあるので、ゲストではなく新メンバーということのようです。失礼ながら知らなかったので軽くググってみたら、ジョン・ゾーン周りの前衛音楽シーンで活躍している人みたいですね。
Pet Bottle Ningen with Chuck Bettis at the Red Room ...
4人でのライブ映像がありました。
で、CD-Rを何回か聴き通してみたのですが、新メンバー加入の効果はまだよく分からんというのが正直なところです。
今回の来日ツアーには新メンバーは同行しておらず、エアジンでの演奏も従来のトリオ編成で行われたのですが、そこで感じたのは強い「三位一体」感でした。ぐちゃぐちゃフリーのところも、複雑怪奇なかっちょいいフレーズをばっちりキメるところも、3人の息がぴったり合っていてめちゃくちゃ気持ち良かったのです。私は客席のちょうど真ん中あたりに座っていたのですが、正面がドラムで、右からギター、左からサックスが聴こえてきて、それが自分のいる位置で絶妙に混じり合う感覚。あれはたまらんものがありました。
新メンバーのChuck Bettisという人は、ここにエレクトロニクスやボイスで絡んでいくわけですが、それが特別に化学変化を生んでいるとは感じませんでした。出してる音自体が気に入らないわけではないのですが…。
個人的な好みに過ぎないんだろうと思いますが、フリージャズとかインプロ的な音楽でアコースティックな楽器と絡むエレクトロニクスって、「まあ、いてもいなくてもイイかな」と感じることが結構多いんですよね。バンド全体のサウンドの色付けに留まってしまうパターンが割とあるように見受けられます。中村としまる、ジム・オルーク、ラッセ・マーハウグといった人たちは強烈な存在感があって好きなので、もちろん一概には言えないのですが(最近買ったジョン・ブッチャー&中村としまるのデュオなんて、激烈にかっこよかったです)。
そんなわけで、CD-Rは録音状態も良くはありませんし、新メンバー加入の効果はまだ測りかねています。新生ペットボトル人間、まだまだ変化・発展していく余地はあると思いますので、今後どうなるか楽しみにしています。
petbottle ningen Live at knuttel house - YouTube
2012年の来日時、なってるハウスでのライブの動画がありました。
≪過去作≫
ジョン・ゾーンのレーベルから2枚のアルバムが出ています。どちらも傑作。